走る理由的なやつは永遠に大好物だ
かなり以前の話ですが、
「市民ランナーは引き際を知らない」
(だったか、見誤る、だったか、正確な表現は忘れたが)
という考察をされた方がいらっしゃって、
「おおお……なるほど……!」
とちょっと目ウロコだったのです。
引き際、かぁ。
あんまり考えたことなかったや。
別に生活がかかってるわけじゃなし、
余暇に勝手にやってることなんだから、
イヤになったら好きにやめたらいいんじゃね?
とは思うけど、じゃあ無駄だから
すぐやめるかっていうと
なかなか踏ん切りはつかくて
(なんか知らんが好き好んでやってるから)
だましだまし続けていくうちに
ちょっとずつ頻度が下がって
ある日、あれ、しばらくやってないなー
って感じになるのかなぁ。
いやでも、どっちかっていうと、
ちょっと前みたいに
体調的にしんどくなってやらなくなる(できなくなる)、
というシチュエーションの方がイメージしやすいな。
それまでは、暇な時間が許す限り、
なんとなーくだらだら楽しく続けてそうだ。
……というか、今の状態が既にそうだw
その方は、とあるスポーツを
かなり専門的にやっている過去があり、
おそらくそういう発想に至ったのだろうなぁ、
と思います。
おそらく、その競技から手を引く際にも、
「引き際」を明確に意識されたのでしょう。
そして、市民ランナーにも、一部には
そういった「引き際」を意識される方もいらっしゃる。
片や私は、引き際の存在など全スルーして過ごしてきたし、
これからもスルーしていくのでしょう。
他の多くの「引き際を知らない市民ランナー」と同様に。
その意識の違いには、
スポーツに対して、なんらか明確な目標を立て、
「競技」として取り組んだ経歴があるかどうかが
けっこう影響するような気がするんですよね。
ということを、先日、100m走競技の漫画を読みながら
強く思いました。

っていうか!!
こんな陸上競技漫画があるなら早く教えてよおおお~~~~!!!
っつーくらいよかったので、
暇とお小遣いが余ってる人は
ぜひご一読いただければ!
全5巻で完結済みで、手を出しやすいですし!
いやね。
元々は、同じ作者の別の漫画を読み始めたところ、
「すげえええええええええ!!!!!」
となりまして。
久々の、大当たりでして。
ただそれの既刊がまだ3巻しかないので
めちゃくちゃ読み足りなくて、
なにか!なにかこの作者の別作品はないのっ!?
と検索してたどり着いたものなのですが、
前述の「すげええええ!!」に匹敵するくらいよかった。
(きっかけの「すげえええええ!!!!」は天動説vs地動説をテーマにしているので、私の嗜好ピンポイント爆撃だったのですが、「ひゃくえむ。」の方が一般受けしそうな気がします)
(でも、「チ。」もすごいぞ。まじすごい。たった3巻なのにこのやばさ(語彙力……))
たまにこういうのに出会って震えるから、
漫画好きをやめられないんですよね……。
で。
「ひゃくえむ。」はその名の通り、
100m走をテーマにした話なのですが、
何度も何度も、状況や人を変えて繰り返し、
「なんのために走るのか」
が問いかけられるわけです。
もちろん、ガチ競技者にスポットを当てているので、
「趣味で楽しくやればいいじゃーん」
という一般ランナーのお題目は、
初期の段階で一蹴されて
誠にぴえんなわけですが。
(うんうんそうだよねいいセリフー!ってめっちゃ共感してスクショしたページが、速攻ひっくり返されてワロタwww)
でも、どれも超低レベルながら、
うんうんわかる(もしくはわからんでもない)
と思うし、いちいちスクショ取りたくなるほど
暑苦しい(←褒めてる)セリフ攻撃がすごいし、
いやいやいやいや。
こんなん、ランナー大好物のやつやん……。
で、それだけ何度も何度も繰り返した問いの
行きつく先が、またそこか!
そこなのか!っつーね(感涙)
(ネタバレを避けて感想を書こうとすると、非常にふんわりした表現になるのはご容赦ください)
(完璧なラストだったとだけはお伝えしておこう)
なぜこれが、今まであまりランナー界隈で
話題にならずにきたのか……(呆然)
いや、私が知らなかっただけの
必読書だったのかもしれませんが。
この世にはシンプルなルールがある
それによると たいていの問題は
100mだけ誰よりも速ければ
全部 解決する
その距離は 時間に権力を与える
その距離は 人間の価値を決める
その距離に 人生を懸けた
その距離 100メートル
100m。
100m走かぁ……。
いつも応援いただきありがとうございます。

