ドービニーの庭
先日、所用で広島に行く機会がありまして。
広島っていったら、もみじまんじゅう……ではなく、
お好み焼き……ではなく、あなご飯……でもなく。
(全部食べたけどww)
これが、見たかったんですよね。
ドービニーの庭@ひろしま美術館 by ゴッホ。

現在、ざっくり名画のお勉強(最低限のやつ)が終わったので、
次の切り口として、私の好きなものを軸に
名画を収集する遊びをやっておりまして、
現在のテーマは、お察しかと思いますが「ねこ」ですww
あ、そういえば、誕生日が近いという名目で、
こんなんもらいました。
ね、ねこおおおおおおーーーーーーー!!!

中身チラ見せ。



(でぶい……好み……)
元絵の原型をとどめているものから、
破壊的にねこが主張しているものもあり、
あと元絵を(私が)知らないものもけっこうあるので、
それを調べる楽しみもあり、
ものすごいツボを突いたチョイスでしたww
で、まぁ、上の例は、むりやりねこをぶち込んでありますが、
冒頭で挙げたドービニーの庭にはねこいないじゃん?
と思われるかもしれませんが、
同じ時期に描かれたこっちにはいるんですよ、ねこ。
(以下、知ってる方は読み飛ばしてくださいね)

(バーゼル美術館(スイス)収蔵のドービニーの庭)
ねこ、どこかなどこかなー?
お、左下にいたね!!(黒いやつ)
で、全く同じ構図の、ひろしま美術館の方は、
左下の黒ねこがいるべきところが、
なんかビミョーに不自然な感じになっているわけです。
(いたよーな……いないよーな……)
これが元々ねこがいたのか、はたまたいなかったのか、
誰かに塗りつぶされたのか、と長年疑問だったところ、
わりと最近、蛍光X線解析まで持ち出して、
この絵の塗料などを分析をした結果、
実はバーゼル作品と同じ場所に、
黒ねこが描かれていたことがようやく明らかになったそうで。
(ゴッホ《ドービニーの庭》に隠されていた“黒猫”の発見)
おお~~~ロマン!……そして、現代科学の勝利!!!
(ゴッホの絵が売れるように綺麗に修復してあげよう、という意図で塗りつぶされたもので、別にどろどろとした因縁めいたものはなかったようですが)
という経緯をひょんなことから知って以来、
広島に行ったらこれを見に行かねばな、と
虎視眈々と狙っておりまして。割と早くに実現した。
黒ねこのいるべき場所をしげしげと眺めておりましたが、
絵全体は、とても明るく軽やかな色調で描かれており、
きれいな絵だな、と思いました。
ゴッホの死の直前に描かれたとは、
全く思えないほど。
静かで平穏な。
(そういう予備知識込みで見ると、またこの「明るすぎる」色調にも妙な迫力を感じるな……)
ひろしま美術館では、この「庭」の持ち主である
ドービニーの企画展もやっておりまして(3/24で終了)。
正直、ドービニーさんにはあまり興味がなかったのですが、
これがまた想像以上によかったので、とてもお得でした。
ドービニーさんは、水のある風景にめちゃくちゃ興味があるあまり、
自分であっちこっち移動しながらスケッチできるように、
ちっちゃい船を作って旅しながら、
一貫して「水辺」を描き続けた人で、
特に、初期から中期にかけての「水」に対する並々ならぬ
関心具合が、絵からにじみ出ているのが、素人目にもわかる。
後期になると、バルビゾン派(田舎大好きな写実派の集団)
から打って変わって、印象派的なタッチが強くなり、
「水」がそんなに主張してこなくなるんですけどね。
相変わらず「水辺」なんだけど、
一周回ってちゃんと風景の中になじんでいるというか。
1人の画家や、1時代のテーマを絞って展示されている企画展は、
主題がわかりやすく、お勉強しはじめの人間にとっては
こういった企画はとてもいいなと思いました。
キュレーションの醍醐味だなぁ。
というわけで、ひろしま美術館、とってもよかったです。
(さーて、ねこ画集を舐めまわすか)
いつも応援いただきありがとうございます。
広島っていったら、もみじまんじゅう……ではなく、
お好み焼き……ではなく、あなご飯……でもなく。
(全部食べたけどww)
これが、見たかったんですよね。
ドービニーの庭@ひろしま美術館 by ゴッホ。

現在、ざっくり名画のお勉強(最低限のやつ)が終わったので、
次の切り口として、私の好きなものを軸に
名画を収集する遊びをやっておりまして、
現在のテーマは、お察しかと思いますが「ねこ」ですww
あ、そういえば、誕生日が近いという名目で、
こんなんもらいました。
ね、ねこおおおおおおーーーーーーー!!!

中身チラ見せ。



(でぶい……好み……)
元絵の原型をとどめているものから、
破壊的にねこが主張しているものもあり、
あと元絵を(私が)知らないものもけっこうあるので、
それを調べる楽しみもあり、
ものすごいツボを突いたチョイスでしたww
で、まぁ、上の例は、むりやりねこをぶち込んでありますが、
冒頭で挙げたドービニーの庭にはねこいないじゃん?
と思われるかもしれませんが、
同じ時期に描かれたこっちにはいるんですよ、ねこ。
(以下、知ってる方は読み飛ばしてくださいね)

(バーゼル美術館(スイス)収蔵のドービニーの庭)
ねこ、どこかなどこかなー?
お、左下にいたね!!(黒いやつ)
で、全く同じ構図の、ひろしま美術館の方は、
左下の黒ねこがいるべきところが、
なんかビミョーに不自然な感じになっているわけです。
(いたよーな……いないよーな……)
これが元々ねこがいたのか、はたまたいなかったのか、
誰かに塗りつぶされたのか、と長年疑問だったところ、
わりと最近、蛍光X線解析まで持ち出して、
この絵の塗料などを分析をした結果、
実はバーゼル作品と同じ場所に、
黒ねこが描かれていたことがようやく明らかになったそうで。
(ゴッホ《ドービニーの庭》に隠されていた“黒猫”の発見)
おお~~~ロマン!……そして、現代科学の勝利!!!
(ゴッホの絵が売れるように綺麗に修復してあげよう、という意図で塗りつぶされたもので、別にどろどろとした因縁めいたものはなかったようですが)
という経緯をひょんなことから知って以来、
広島に行ったらこれを見に行かねばな、と
虎視眈々と狙っておりまして。割と早くに実現した。
黒ねこのいるべき場所をしげしげと眺めておりましたが、
絵全体は、とても明るく軽やかな色調で描かれており、
きれいな絵だな、と思いました。
ゴッホの死の直前に描かれたとは、
全く思えないほど。
静かで平穏な。
(そういう予備知識込みで見ると、またこの「明るすぎる」色調にも妙な迫力を感じるな……)
ひろしま美術館では、この「庭」の持ち主である
ドービニーの企画展もやっておりまして(3/24で終了)。
正直、ドービニーさんにはあまり興味がなかったのですが、
これがまた想像以上によかったので、とてもお得でした。
ドービニーさんは、水のある風景にめちゃくちゃ興味があるあまり、
自分であっちこっち移動しながらスケッチできるように、
ちっちゃい船を作って旅しながら、
一貫して「水辺」を描き続けた人で、
特に、初期から中期にかけての「水」に対する並々ならぬ
関心具合が、絵からにじみ出ているのが、素人目にもわかる。
後期になると、バルビゾン派(田舎大好きな写実派の集団)
から打って変わって、印象派的なタッチが強くなり、
「水」がそんなに主張してこなくなるんですけどね。
相変わらず「水辺」なんだけど、
一周回ってちゃんと風景の中になじんでいるというか。
1人の画家や、1時代のテーマを絞って展示されている企画展は、
主題がわかりやすく、お勉強しはじめの人間にとっては
こういった企画はとてもいいなと思いました。
キュレーションの醍醐味だなぁ。
というわけで、ひろしま美術館、とってもよかったです。
(さーて、ねこ画集を舐めまわすか)
いつも応援いただきありがとうございます。

